税務調査対策に、税理士は必要か

税理士事務所の中には、万が一の税務調査の際に立ち会う旨の宣伝をしているところも多くありますが、実際は税務調査対策として税理士の関与は有効なのでしょうか。

日本では、「申告納税制度」を採用しており、つまり自主的に自分で納税額を申告して納税します。そのため脱税や違法な取り扱いをしようとする企業が出てくるので、これを是正するために税務調査は行われています。
税務会計上、必ずしも税理士に会計を依頼したほうが良いということはありません。上場企業の場合は、会計監査が必要になりますが、小規模な会社で自分たちで毎月の会計帳簿や確定申告、決算などができるのであれば、それでもいいかもしれません。
では、税理士に頼するメリットはどこにあるのでしょうか。

税務調査対策の側面

税務調査が入るということは、すでに何らかの形で税務署から疑われているケースがあります。事実、税務署は税務調査に入る対象となる会社を、過去の申告資料や取引資料、関係者の資料を分析した上で選定しています。
そのため、いくら現状正しい申告をしていてもいろいろと質問をされます。
その際使われる言葉は非常に難しく、法律的な知識も必要になるため、会社の会計担当レベルでは満足に受け答えをするのは難しくなります。
そうなると、万が一何か税務署からその場で指摘を受けたとしても、法的な知識がないと反論できなくなってしまいます。つまり税務署のいいなりにならざるを得ないのです。
ですが、専門知識豊富な顧問税理士が税務調査に立ち会うことで、税務署の指摘に対し適切に反論し、予想外の税金負担を回避することができます。
このように、顧問税理士を持つということは非常に大きな税務調査上のリスク管理につながると言って良いでしょう。