当事務所は借金でお困りの方に対し三段階に分けて考えて行きます。
まず、1.任意整理で解決できるかどうか。
任意整理とは裁判所をとおさず、債権者と個別に交渉し、債務の返済総額を圧縮し、圧縮した総額を将来利息なしに分割弁済する和解契約を締結する方法です。
次に、2.民事再生(個人再生)の手続きが使えるかどうか。
民事再生とは裁判所に対して申し立てる手続きですが、要件として、債務総額が5,000万円以下であることが挙げられます。
債務が5,000万円～3,000万円の場合は10分の1に圧縮できます。
債務が3,000万円以下の場合は債務を5分の1又は100万円のいずれか多い額に圧縮できます。但し、5分の1が300万円を超えるときは300万円までの圧縮となります。
いずれの場合も清算価値を上回る必要はあります。
民事再生法231条から実質債務を10分の1に圧縮できるということです。
5,000万円の債務のある方は500万円の返済
3,000万円の債務のある方は600万円ではなく300万円の返済
2,000万円の債務のある方は400万円ではなく300万円の返済
1,000万円の債務がある方は200万円の返済
500万円の債務がある方は100万円の返済
300万円の債務がある方は60万円の返済ではなく100万円の返済
上記返済額を3～5年で返済する手続きです。この返済額をみて、あまりの返済額の少なさに、驚かれることでしょう。しかしながら、住宅ローンつきの不動産以外で処分できる財産がある場合は、処分する財産、または減縮した債務のいずれか高い方が返済額となります。その場合は、3番目、自己破産手続きを考えることになります。