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団体交渉の賢い進め方:誰がいつやるべきか

昨今では、労働者側の権利意識がとても強くなっており、会社側に団体交渉を申し入れてくるケースも増えております。
また、労働組合の上層部には、労使交渉のプロや指導役がついていることもあるようで、万全の準備で望んできます。
では、そのような動きに対し、会社側である使用者はどのような対処をすれば良いのでしょうか。

◆誰が対応するのかについて◆

通常、労使交渉において労働者側は社長や代表者に出席を求めてきます。ですが、実際はこれに応じず、人事や総務の責任者が対応しても全く問題はありません。
ただ、重要なのは、ある程度の決定権があり、労働者側からの質問に対し、的確に答えられる人物でなければなりません。
「社長ではないので、わからない」
と回答することはできません。このような誠実さに欠ける対応は「不誠実団体交渉」と受け取られ、不当労働行為と指摘される可能性がありますので、十分に注意しましょう。

また、複数の労働組合を抱える企業の場合は、平等原則を重視し、組合ごとに違う対応をしないよう配慮しなければなりません。

◆いつ開催するか◆

通常の労使交渉の場合は、労働組合側から開催日時の提案がありますが、必ずしもこれに応じる必要はなく、一般的に許容されうる範囲内で、会社側の都合により再提案しても何ら差し支えありません。但し、あまりにも先に延期しますと、交渉拒否と受け取られる可能性もありますので注意しましょう。
また、「所定労働時間内」には開催しないでください。
労使交渉の原則は「労働時間外」に行うことです。所定労働時間内の開催は、労働者側にその時間の賃金を支払うことにもなりかねないので、特別な取り決めがない限り避けましょう。

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