中小企業向けの相続対策のすすめ

非上場企業の将来における事業承継を円滑に終えるためには、事前の相続税対策は避けては通れない課題です。
では、具体的にどのようなことに気をつけて対策を立てれば良いのでしょうか。

１：納税資金の確保

相続税は原則的には現金による納税を行わなければなりません。（一部例外的に物納や延納などもありえます）そのため、相続人予定者の方は、早めに納税資金の確保に動いておきましょう。例えば、生命保険の死亡保険金などを活用すれば、効率的に納税資金を確保することができます。

２：株価の評価を引き下げる

次のような方法により、株価の引き下げを行い、課税される税額をできる限り抑えます。

①配当を減らす。
②節税対策を行い、利益を圧縮する。
③自己資本の部を減らす。
④含み益を減らす
⑤会社の規模を大きくすることで、類似業種比準価額が適用される割合を増やす。
株価対策は、事前にしているとしていないとで、将来の納税負担額が大きく変わってきます。あとで後悔しないためにも、お早目の対策をお勧め致します。

３：あらかじめ財産を移転しておく

生前に親族に対し株を移転しておくことで、相続対象となる持ち株を減らし、相続税を抑えます。生前贈与であれば、非課税枠なども利用できるため最大限活用しましょう。 なお、株を移転する際には、株主名簿をちゃんと整備しておく必要があります。

これら３つのポイントを押さえれば、最大限の節税効果が期待できるはずです。また、実際に相続税対策を計画する際には、専門家である税理士にご相談の上行うことがベストです。