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起業にあたってのさまざまな融資制度
起業する際に、まず問題となるのが資金です。
起業する際は、規模に関わらず、まずはある程度のまとまったお金というものが必要になってきます。
現在ではこういった起業を志す人たちのために、公的な機関などがさまざまな融資制度を設けています。
◆国民生活金融公庫からの融資
国民生活金融公庫では、起業をしたいと考えている人たちに資金を融資する制度があります。
この公庫を利用する際のメリットは、まず「低金利で融資を受けられる」ということです。
その上、返済期間も比較的長めに設定されていますので、ゆっくりと返済をしていくことが可能となります。
その中の一つに新創業融資制度と呼ばれる制度があります。
これは、新たに事業を始める人や、またはすでに事業を始めていたとしても、税務申告が2期未満の人が対象となる融資制度です。
この融資制度では、1000万以内の融資を行うことが可能になっています。
この融資制度の利率は、7年以内で2.5%という基準利率に1.2%が加算されたものになっています。
また、返済期間が長いというのも特徴のひとつです。
返済期間は、運転資金として融資されたものに関しては5年以内、設備資金として融資されたものに関しては7年以内になっています。
さらに、担保も保証人も必要ないので銀行よりも借りやすい融資制度ということができます。
◆地方自治体による開業資金融資制度
地方自治体では、積極的に起業を目指している人たちに対して独自に融資を行う制度を設けています。
この場合、地方自治体から直接お金を融資するわけではなく、実質的に主体となって融資をするのは、地元の金融機関や信用保証組合となります。
地方自治体はそれぞれ、地元の金融機関や信用保証組合と連携をすることで融資を行っています。
例えば、東京都では、東京都創業支援融資という名前の制度で、融資を展開しています。
この融資制度では最大3000万の融資が可能となっています。
そして、金利についてですが、この制度も比較的低金利に設定され、利率は、3年以内で2.1%以下と決められています。
また、返済期間も長めに設定されていて、運転資金名目だと、7年以内、設備資金に至っては9年以内の返済期間となります。
但し、融資を受けるためには、さまざまな条件があります。例えばまず、すでに会社を持っている人は対象外になります。
また、融資額については、自己資金がその融資金額と同等額ないといけない規定となっています。
※資本金が300万以下の個人や法人の場合には、保証料の一部を補助することが可能になっています。
◆市民バンクによる融資
市民バンクとは、非営利目的で設立されたバンクのことを言います。
起業家に対して融資を行う目的として、その地域の福祉や環境保全に関する活動を行っている団体や個人に対して融資を行うという点が挙げられます。
市民バンクによる融資は、事業実績についてはあまり重要視していません。
こういった収益性よりもむしろ、「社会性があるかどうか」ということが優先的に考慮されます。
1989年に地域の金融機関として活動を始めて以来、これまでに140件以上・6億円を超える融資を行い地域社会の担い手となる起業家を応援してきました。
東京市民バンクでは、運転資金の場合は500万円以内、設備資金には700万円以内の融資を行うことが可能です。
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