家族葬とは

~家族葬~
■家族葬とは
近年、家族や近親者だけで行う「家族葬」が増えてきています。
家族葬に明確な定義はなく、家族や近親者だけの数人で行うものから、親しい友人までお呼びして、数十人で行うものまでさまざまですが、一般葬と比べて比較的小規模なものである点は共通しています。

■家族葬が選ばれる理由
以前は、大勢の人をお呼びし、煌びやかな装飾を施した霊柩車を用いた派手な葬儀が行われていました。しかし最近は、そのような葬儀は好まれなくなってきており、身内だけで行う家族葬や、葬儀の一部を省略した2日葬に関心が集まるようになってきています。家族葬が選ばれるようになった理由には、以下のようなものがあります。

１．親しい人とゆっくりと最後のお別れができる
規模の大きい葬儀では、喪主や遺族は亡くなられた方とのお別れよりも、弔問客への対応に追われがちです。なかには、慌ただしい中で無事葬儀を済ませることに精一杯で、「気づいたら葬儀が終わっていた」ということもあるようです。家族葬では、多数の参列者への接待に気を取られずに、故人様とゆっくりと最後の時間を過ごすことができます。

２．葬儀費用を抑えることができる
葬儀費用は、葬儀の規模や参列者の数により大きく左右されます。一般的なお葬式では、30~40万円程度の接待交際費がかかるといわれているため、家族だけで葬儀を済ませる場合はこの費用を大きく抑えることができます。また、葬儀を執り行う際に借りる式場も小さな式場で済み、金銭的負担を軽減することができます。

３．高齢化社会のため
現代の日本は少子高齢化社会であり、亡くなられる方の年齢も高くなってきてます。男性の場合、60歳で定年退職をしてから10~20年経ってから亡くなられる方も多い傾向にあります。
現役で働いていたときから数十年の月日が経つと、会社の同僚や部下とも疎遠になってしまい、交際範囲が狭くなることも葬儀の規模に少なからず影響を与えているといわれています。

■家族葬を行う際の注意点
家族葬といっても、必ずしも家族だけで葬儀を行うわけでなく、親戚や親しい友人をお呼びして行うこともあります。その場合は、誰を葬儀にお呼びするのかをあらかじめ決める必要があり、この作業を適切に行わないと、が後々の人間関係にひびが入ってしまう原因にもなり得ます。葬儀当日は無事終わっても、葬儀にお呼びしなかった親戚から、「私たちは身内ではないのか」とトラブルになることもあるため、周囲の方々と相談しながら、慎重に会葬者リストをつくることをおすすめします。