会社設立の専門家選択ガイド

医者に外科医、内科医、脳外科医、皮膚科医とあるように、法律にも会社設立の専門家とそうでない専門家がいます。また、会社設立に詳しい司法書士、行政書士、税理士等の専門家のうち、どの専門家があなたの現在の状況にとって適切かの選択も大切です。自分の相談内容に合った専門家を選びましょう。　　　　　

司法書士

会社設立はもちろん増資・役員変更・合併など登記手続きは何でもOK！
会社情報は商業登記という形で法務局で管理されている情報に登録しなければなりません。この法務局での手続きの専門家が司法書士です。登記のことなら何でも聞けるので会社設立は勿論のこと、設立後の増資や、他会社との合併など、登記手続きについても相談にのってくれます。

どんな場合に司法書士に依頼すればいいの？
　・会社を設立したいので一切の手続きをまかせたい場合
　・どのような事業形態にすれば良いのかアドバイスして欲しい場合
　・会社設立後に発生した登記手続きの代理をして欲しい場合
　・自分で手続きを行いたいので、そのサポートだけして欲しい場合
　・増資や減資を考えている場合
　・有限会社から株式会社にする等の変更手続をしたい場合

司法書士に依頼するメリット
　・比較的費用が安いので気軽に相談できる。
　・細かい不動産の手続きを正確かつ迅速に対応してくれる。
　・正確な法律的アドバイスを受けながら自分でもできる。

司法書士に依頼するデメリット
・商業登記のみの対応となる場合、他のことは別の人に依頼する必要がある。
・許認可手続等の行政(官公署等）手続を扱えない。
・事業目的、資本金額等会社設立後の営業許可等が必要な時は、あらかじめ確認が必要となる場合がある。

行政書士

会社設立手続から官庁許可、認可、免許、登録手続等役所への細かい手続を迅速正確にサポート！
行政手続きの専門家である行政書士にとって、会社設立書類の作成はお手のもの。起業前から相談にのってくれます。事業を行うにあったっての許認可行政手続きも一緒にお願いできるのが行政書士の最大のメリット。会社の行政法務の大概の事は行政書士がサポートしてくれます。

どんな場合に行政書士に依頼すればいいの？
　・会社を設立したいので一切の手続きをまかせたい場合
　・どのような事業形態にすれば良いのかアドバイスして欲しい場合
　・必要な官庁許認可等を調べて、その手続きの代理又は代行もして欲しい場合
　・自分で手続きを行いたいので、そのサポートだけして欲しい場合
　・会社設立後に行う各種役所手続きをお願いしたい場合

行政書士に依頼するメリット
　・比較的費用が安いので気軽に相談できる。
　・会社設立後に官庁営業許認可を取得する場合は、要件にあう会社設立のアドバイスをしてくれる。
　・役所手続だけでなく、経営に関する幅広いアドバイスも受けることができる。
　・外国人の会社設立に際しては在留資格を考慮して諸手続を依頼でき、外国人職員採用に際してもアドバイスを受けることができる。

行政書士に依頼するデメリット
　・会社設立手続き自体のみに特化した事務所の場合、他の手続は別の事務所に依頼する必要がある。
　・官庁許認可手続の内容によって得意な事務所とそうでない事務所がある。

税理士

日々の会計から細かい税務は当然税理士！会社設立前の税務相談にも対応してくれます！
法人設立届、青色申告の承認申請書、給与支払事務所等の開設届出書等は税理士ならではのサポートです。会社設立に関する税務上のアドバイスも的確です。毎日の帳簿類の処理、決算、税務申告まで、税のことならやはり税理士でしょう。分からない事だらけの新米社長さんも頼れる先生を見つけて会社経営に専念できます。

どんな場合に税理士に依頼すればいいの？
　・経理処理の方法が分からないのでサポートして欲しい場合
　・役員報酬の決め方が分からない場合
　・会社のメリットの中でも特に税務上の効果について知りたい場合
　・無駄な税金を支払いたくない場合
　・税務調査が心配な場合
　・給与計算を代行して欲しい場合
　
税理士に依頼するメリット
　・煩雑な経理や税務処理を一括代行できるので経営に専念できる。
　・無駄な税金を支払わなくて済む。
　・常に財務を意識した経営ができる。
　・不要な人件費の削減もできるので効率的である。
　・細かい手続きを正確かつ迅速に対応してくれる。

税理士に依頼するデメリット
　・サポート範囲が事務所によって異なるので、ニーズに合わせて選択する必要がある。
　・会社事業活動に官庁（役所）許認可手続が必要な事業がある場合は事業の新規、  継続、変更等理解してくれる事務所を選ぶ必要がある。

社会保険労務士

助成金や公的融資の申込から、日々の社会保険業務などなにかと助けてくれます！
起業から事業拡大まで常につきまとうのが社会保険労務管理です。複雑でよく分からない手続きも社会保険労務士なら迅速に対応してくれます。助成金や公的融資の申込も得意にしているので、近くにいるとなにかと助かる存在です。

どんな場合に社会保険労務士に依頼すればいいの？
　・自分の会社が助成金をもらえるのか教えて欲しい場合
　・従業員の入社から退社までの役所手続きを任せたい場合
　・社会保険（健康保険・厚生年金）や労働保険（雇用保険・労災保険）の加入について知りたい場合
　・社会保険（健康保険・厚生年金）や労働保険（雇用保険・労災保険）の手続きを代行して欲しい場合
　・就業規則、賃金、退職金規定などを作成して欲しい場合
　・従業員の労務管理を任せたい場合
　・年金の相談をしたい場合

社会保険労務士に依頼するメリット
　・煩雑な労働、社会保険手続きを一括代行できるので経営に専念できる。
　・不要な人件費の削減もできるので効率的である。
　・細かい手続きを正確かつ迅速に対応してくれる。

社会保険労務士に依頼するデメリット
　・サポート範囲が事務所によって異なるので、ニーズに合わせて選択する必要がある。
　・会社事業活動に官庁（役所）許認可手続が必要な事業がある場合は事業の新規、継続、変更等理解してくれる事務所を選ぶ必要がある。