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会社員の社会保険

普段、サラリーマンやOLなどの会社員の方は、どのような時に「社会保険」というものを意識されるのでしょうか?

例えば、給与明細書を見た時、病気やケガをして健康保険証を使う時、ニュースなどで年金の保険料負担について報じられているのを見聞きした時など、「社会保険料が高い」、「思ったより治療費がかかった」、「年金制度は大丈夫か」と考えるくらいで、普段は社会保険について特に意識せずに過ごされているかもしれません。また、若年層の方などは、病院に行くこともほとんどなく、年金の受給は何十年も先のこと、もしくは年金の制度すら否定的ですので、その傾向はより強いかもしれません。
このような状況の中で、社会保険の内容や社会保険料の計算方法についての認知度はほとんどないといえます。ただ、その一方で、社会保険は万が一の時の大事な保険制度ですので、ある程度理解しておくことは必要です。ここでは、会社員の方が加入している社会保険の仕組みについて見てみましょう。

■加入している社会保険の種類は?
一般に会社員の方は、以下のような社会保険制度に加入しています。
・社会保険(厚生年金保険、健康保険、介護保険-40際以上)
・労働保険(雇用保険、労災保険)

■社会保険料の支払いが分かるものは?
普段の生活の中で、社会保険料の支払いが分かるものには以下があります。
・給与支払明細書・・・毎月の保険料額
・給与所得の源泉徴収票・・・年間の保険料額

■厚生年金のポイントは?
厚生年金は、民間の会社などに勤務する方を対象とした公的年金です。
・老齢、死亡、障害時の保障のための年金保険システム
・年金構造は、基礎年金+厚生年金+(企業年金)
・保険料は総報酬制で、ボーナスを含めた年収全体を基準に徴収する仕組み(毎月の給料も、ボーナスも、同じ割合を掛けて保険料を計算)
※企業年金(厚生年金基金)はない会社も多い。日本版401Kは確定拠出型の企業年金

■健康保険のポイントは?
健康保険は、民間の会社などに勤務する方とそのご家族を対象とした公的医療保険で、「組合管掌健康保険」または「全国健康保険協会管掌健康保険」のいずれかに加入しています。
・業務外の疾病・傷病のための療養給付
・業務外の疾病・傷病による休業、産前産後休業の所得保障
・保険料は厚生年金と同じく、総報酬制で算出
・保険料は会社と本人が半分ずつ負担
・出産手当金や傷病手当金があり(国民健康保険にはない制度)
・健康保険組合によっては付加給付あり

■雇用保険のポイントは?
雇用保険は、民間の会社などに勤務する方を対象とした、雇用を支援する給付を行う労働保険です(適用は従業員のみで、役員は原則対象外)。
・基本手当の支給(失業時の生活保障として)
・失業者の再就職支援
・育児休業・介護休業を取得する者の雇用継続支援(手当の支給など)
・高年齢労働者の雇用促進(報酬の補助など)
・保険料は労働者に支払う賃金総額に保険料率を掛けて算出
・保険料は会社と本人の両者が負担
・一定の要件を満たせば、教育訓練給付金が適用可能

■労災保険のポイントは?
労災保険は、民間の会社などに勤務する方を対象とした、労災事故によるケガや病気などに対して給付を行う労働保険です(適用は従業員のみで、役員は原則対象外)。
・業務・通勤時の疾病・傷病のための療養給付、もしくは休業時の所得保障
・保険料は労働者に支払う賃金総額に保険料率を掛けて算出
・保険料は全額事業主負担(料率は事業毎に異なる)
・労働基準監督署に労災認定が必要


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