実際の海外進出事例に学ぶ

海外での市場拡大を狙って海外進出を模索する上で、ひとつのモデルケースがあります。
以前、福島県が日本の自治体としては初めて中国に日本と同様の福島アンテナショップ「福島ギャラリー」をオープンしましたが、これがとても画期的な試みで注目を集めました。

アンテナショップ開設の主な目的は、現地での販路の拡大や輸入環境の整備、さらには福島企業の中国進出の足がかりだそうです。
実際の店舗には福島の伝統工芸品であるだるまや、ラーメン、酒、味噌などおよそ１００品目を展示しています。
また、このアンテナショップの画期的なところは、あくまでこの店舗では一般向けの小売は行わず、現地での商談や試食などいわゆる「ビジネスの拠点」としての位置づけであるという点です。

実際、現地の店舗には販路拡大専門のスタッフを常駐させ、現地での環境整備に力を入れています。
これにより、地元上海では福島ブランドの認知が加速することが期待されています。

◆まずは、ビジネスの基盤を構築するという考え方◆

海外の人からすれば、日本の中小企業など、一言で言ってしまえば「よそ者」です。サッカーで言えば「アウェー」の状態です。
ですが、今回のモデルケースのように、事前にアンテナショップという現地の拠点を確保し、まずはいきなり売り上げに結びつけるのではなく、そこからの市場拡大を見据えたビジネスプランは、今後他国に進出する企業にとっても、とても参考になる事例であると思います。