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喪主になったら

~臨終後すぐしなければならないこと~
大切なご家族との死別による悲しみは計り知れないものがあります。しかし、喪主となる方をはじめ、ご遺族の方々は、動揺する気持ちを抑えて、葬儀の準備をはじめなくてはいけません。
ここでは、いざ喪主や遺族の立場になったときに行わなくてはいけないことを紹介したいと思います。

■関係者への連絡
医師による死の確認後、まず行わなくてはならないのは、関係者への連絡です。
最初にご家族や近親者に連絡し、付き合いの深さを考慮しながら電話で連絡します。本人が不在のときは、電話に出た人に伝言を頼むか、留守番電話に伝言を残すなどして、連絡を取ります。
なお、電子メールでの連絡は、相手がいつチェックをするのか分からないので、伝わるのが遅くなる可能性があります。緊急の連絡はなるべく電子メールを当てにしないことをおすすめします。

*連絡する内容
連絡する内容は、あらかじめメモをとりながら相手に伝えることで、混乱していても相手に分かりやすく伝えることができます。
連絡すべき内容は、以下の通りです。
1.故人様の名前と連絡者の関係
2.亡くなった日時・場所
3.喪主の名前
4.通夜、葬儀の日時と場所(未定の場合は、決まり次第連絡する旨を伝える)

*連絡する相手
1.親戚縁者・親しい人
家族など特に故人様と親しい人にはすぐに伝えますが、故人様との関係によっては、お通夜や葬儀の日程が決まってから連絡しても失礼にはあたらないため、決まり次第連絡してもよいでしょう。
2.葬儀社
病院でお亡くなりになられた場合は、すみやかに病院の霊安室からご自宅や葬祭場などご遺体を安置できる場所に搬送する必要があります。葬儀社に連絡して、寝台車を手配していただきます。
3.宗教者
菩提寺をもつご家庭の場合は、その菩提寺に連絡をして、僧侶に来ていただき枕経をあげてもらいます。

*親族への連絡例
「○○の長男の○○です。かねてから入院中の父、○○が本日夕方、亡くなりましたので、これから自宅に連れて帰ります。葬儀の日程は決まり次第連絡いたします。何かありましたら、私の携帯にご連絡ください。」

■死亡届の申請と火葬許可証の受け取り
医師から死亡診断書を受け取ったら、すみやかに役所に提出をして、火葬許可証を受け取ります。
また、病院への支払いは、亡くなられた日かその翌日に済ませることが多いようです。

■遺影写真の用意
葬儀で用いる遺影写真を用意します。遺影写真は、縦30cm、横25cm程度のものを使うことが多いため、小さい写真を選ぶと、ぼやけてしまいます。ある程度大きな写真であることが望ましいです。遺影写真の選び方のポイントをいくつか挙げましたので、参考にしてください。
・顔が大きく写っている
・その人らしい表情をしている
・亡くなった年齢から20年前までの写真を目安にする
・服は加工できるので、表情で選ぶ

■喪服・数珠の準備
遺族は、お通夜がはじまるまでに喪服を準備しておかなければいけません。男性はブラックスーツを着用し、女性はブラックスーツまたはワンピースを着用します。夏でも長めの袖のものを選び、なるべく薄めの化粧を心がけます。

■葬儀社との打ち合わせ
葬儀社の担当者がきたら、故人様の宗教・宗派を踏まえた上で、葬儀の形式や日程、内容を決めます。都市部では火葬場が混雑していることが多いので、火葬場の予約日を最優先で決定し、予約を取れた時間をもとに、葬儀・告別式の日程を決めていくことになります。

■世話役の決定
故人様の友人や兄弟姉妹、配偶者など血縁者に世話役を依頼します。
喪主の補佐役として葬儀全体を取り仕切る世話役を決めることで、葬儀をスムーズに進めることができます。
世話役には、進行係、会計係、受付係、車両係などいくつかの係があります。葬儀を終えるまでお世話になるため、喪主にとって信頼のおける人に頼むのがよいでしょう。

*世話役への挨拶例
「これからお世話になります。何分分からないことばかりなので、至らぬ点も多いかと思います。お気づきのことがありましたら、遠慮なくお声をかけてください。どうぞよろしくお願いいたします。」

~当日に喪主がすべきこと~
式当日は、喪主は主催者として、弔問を受けることに専念します。式の進行や雑務は世話役に任せることになります。

■会葬者への挨拶
僧侶が退席して告別式が終わったら、喪主は遺族を代表し会葬者にむけて挨拶をします。出棺前なので、喪主は位牌をもちながら挨拶することとなります。
以下の要点を抑えつつ、手短に述べます。
1.会葬に対するお礼
2.故人様が生前お世話になったこと
3.厚誼へのお礼と今後の支援のお願い

*挨拶の例(出棺前)
本日はお忙しい中、父○○の葬儀・告別式にお集まりいただき、誠にありがとうございました。おかげさまで、滞りなく別れの儀式とり行いまして、出棺の運びとなりました。父が生前皆様からいただきましたご厚誼にあずかり、心からお礼申し上げます。残された私どもにも、今後とも変わらぬご指導ご厚情を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。本日はありがとうございました。

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