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葬儀の進め方
~臨終後~
1.末期の水
臨終後すぐに、病院や自宅で末期の水をとります。
末期の水は、新品の筆や割り箸などに脱脂綿やガーゼを縛り付けて、茶わんの水を含ませて故人様の唇をしめらせます。
故人様との縁が深い人から順番に、臨終に居合わせた人全員で取るのが一般的です。末期の水をとったら、アルコールを浸したガーゼなどでご遺体を清拭します。
2死亡診断書の受け取り
葬儀を行う前に、医師から死亡診断書を受け取っておきます。死亡診断書を役場に提出したときに受け取る火葬許可証は、火葬場で故人様を荼毘にふすときに必ず必要となるものです。必ず失くさずに火葬場まで持参しましょう。なお、葬儀社に手続き代行を依頼数場合は、担当者の方がしてくださいます。
3. ご遺体の搬送
病院でお亡くなりになられた場合は、すみやかに霊安室からご遺体を安置できる場所に搬送しなければいけません。葬儀社に連絡をして、寝台車を手配してもらいます。
4. ご遺体の安置
ご遺体を自宅や斎場などに搬送したら、すぐに納棺せずにしばらくの間安置しておきます。このときに用いる布団は、体が温まらないようにできるだけ薄いものを使用し、掛布団は上下逆にして、北枕で寝かせるのが習わしです。
■枕飾り
ご遺体の枕元には、枕飾りを置きます。白い布をかけた机に香炉・燭台・花瓶の三具足を置き、このほかに鈴や茶わん、枕団子などを飾りつけます。枕飾りが終わったら、僧侶を迎え入れて枕経をしていただきます。
■納棺
通夜や葬儀の前には、ご遺体をお棺に入れる納棺を行います。納棺は葬儀社の担当者が行ってくれますが、ご遺体の身支度などはご遺族様も手伝いましょう。お棺の中には、ご遺体の周りに生花を飾り、空いたペースに故人様の愛用品などを入れます。ただし、燃えにくい金属のものなどは入れないようにします。
~葬儀の準備~
1.葬儀の形式・規模・日程の決定
故人様の友人・知人を広く呼びたい場合は一般葬を選び、身内だけでゆっくりとお見送りしたい場合は家族葬を選ぶと良いでしょう。また、葬儀費用を抑え、葬儀にかける準備などの負担を軽減したい場合は、一般葬や直葬を選ぶなどの選択肢があります。故人様のご意向やご遺族様の意向・予算に適した葬儀形式や規模を選ぶことをおすすめします。
なお、葬儀の日程は、参列者の都合を考慮しながらも、火葬場の予約日を基準に決めることとなります。最近は、都市部を中心に火葬場が混雑していることが多いため、早めに火葬場を予約して、火葬場の予約日をもとにスケジュールを決定するケースが増えています。
2.喪主・世話役の決定
葬儀社の担当者の方がサポートしてくれますが、規模の大きな葬儀を行うときは世話役を選び、各自役割分担をしながら協力して葬儀の施行にあたることになります。世話役は故人様のご友人や血縁者などから選ぶことが多いようですが、喪主にとって信頼のおける人物に任せることで、スムーズに葬儀の準備・進行ができると思います。
■世話役の種類
*世話役代表
葬儀の運営を取り仕切り、他の世話役に指示を出し、全体をまとめます。世話役代表が指揮をとってくれるので、式当日、喪主は弔問を受けることに専念することができます。
*受付係
受付係は、弔問客の対応をします。参列者からいただいたご香典を預かり、香典等に記入します。会葬礼状や返礼品の準備も行い、式の間は弔問客に携帯品を預かり保管することもあります。
*会計係
葬儀にかかった費用を管理します。お葬式では、お金の出入りが激しいため、会計係は会計簿にすべての出入金を記入して管理します。
*進行係
進行係は、葬儀のスケジュールを喪主や世話役代表、葬儀社と打ち合わせをして、滞りなく式を執り行うために司会進行を担います。式の中で弔電を読むことも進行係の仕事のひとつです。
*接待係
お葬式では、僧侶をはじめとして、たくさんの参列者が訪れます。会葬者などへの接待を行い、もてなすための料理の手配も行います。
3.寺院・葬儀社の決定
葬儀を行う際には、決して安くはない費用を支払うことになるため、後悔のないそうぎにするためにも、葬儀社選びは慎重に行うことをおすすめします。
4.葬儀社と打ち合わせ
依頼する葬儀社が決まったら、葬儀社と打ち合わせをして、葬儀の詳しいスケジュールや内容を決めます。通常、葬儀を行う斎場と火葬場は葬儀社が手配してくれます。
5.弔辞の依頼
葬儀の中で弔辞拝読を行いますので、何人かの方に弔辞の依頼をします。弔事は、故人様と親しかった友人か会社の同僚、常時などに依頼するのが一般的です。
6.葬儀前の確認
式の直前には、出棺後に火葬場へ同行する人数や精進落としの料理の確認などを行います。
式場の設営や祭壇の飾りつけは、基本的に葬儀社が行ってくれますので、喪主や遺族は喪服を準備し、当日に備えます。
■葬儀前のチェックリスト
・受付の備品の点検
・葬儀・告別式の席次
・弔辞の依頼先の名前と順番
・焼香、弔電の順番
・会葬礼状の数
・心つけの準備
・精進落としの座席数
・火葬場へ同行する人数と車の組み分け
・供物、供花の並べ方の確認
・出棺時の挨拶内容(喪主)
~葬儀の進行~
1.受付・着席
式が始まる30~40分前から受付をはじめます。参列者には記帳をしていただきます。式が始まる10分前には着席しておくのが望ましいです。
2.僧侶入場
進行係が僧侶を控室から式場へ案内します。僧侶が入場する際は、参列者は黙礼して迎えます。
3.開式の辞
司会者が、「只今より、故◯◯◯◯様のご葬儀ならびに告別式を執り行います」と開式を告げます。
4.僧侶による読経
僧侶が入場したら、まず僧侶は読経を行います。だいたい30~40分程度続き、参列者は静かに拝聴します。
また、お経には、たくさんの種類があり、それぞれ宗派・宗旨・地域によって唱えられるお経が異なります。
■読経の種類と宗派
般若心経・・・天台宗 真言宗 浄土宗 禅宗
法華経・・・天台宗 日蓮宗
華厳経・・・華厳宗
無量寿経(浄土三部経・・・浄土宗 浄土真宗 時宗
観無量寿経(浄土三部経)・・・浄土宗 浄土真宗 時宗 天台宗
阿弥陀経(浄土三部経)・・・浄土宗 浄土真宗 時宗
大日経・・・真言宗
金剛頂経・・・真言宗 天台宗
5.弔辞拝読・弔電披露
あらかじめ依頼していた人に弔辞を読んでいただき、司会者は弔電を代読します。
6.焼香
僧侶による合図とともに、僧侶による読経の中で、喪主から順番にご焼香を行います。
7.僧侶退場
焼香が全員終わったら、僧侶は退場するので、参列者は黙礼や合掌をして見送ります。
8.開式の辞
司会者が「○○の葬儀・告別式はこれをもちまして終了いたします」と挨拶をして、式は終了します。
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