情報化社会と、ネット風評被害の拡大

昨今のインターネット環境の発達により、あらゆる情報を個人がオンラインで受け取る時代となりました。これにより、従来であれば、何か調べ物をしたり、知識を得ようとした時に、本を読んだり、専門家に聞いたり、という動作ではなく、パソコンの画面上でオンラインで検索をする事により、手軽に情報が手に入るようになりました。
情報化社会はとても良い事ですが、その反面、新たな被害が広がっています。それが、「ネット風評被害」です。

ネット風評がもたらす、大きな被害

例えば、企業の場合、商品やサービスに対する悪意ある評判が広がると営業面に多大な被害をもたらすことがあります。さらに、職場退職者による職場環境に関する悪評により、新規の人材採用に大きな被害を受けている企業もあります。
ネット風評被害と通常の風評被害の大きな違いは、インターネットでは、いったん掲示板などに書き込みを行うと、その内容が瞬時に広い範囲にわたって広まってしまい、またその書き込みをネット上から完全に消すことはほぼ不可能に近いという事です。
通常の風評は、人のうわさ話やマスコミの影響によるものが多く、情報の広がり方も終息の仕方もネット風評よりも穏やかですが、ネット風評の場合は、悪評が書き込まれた瞬間からどんどん被害が拡大していきます。ネット環境があればパソコンに限らずスマートホンなどからも閲覧が出来るため、不特定多数の人に間違った情報が伝達されてしまいます。
また、最近ではツイッターの悪評のつぶやき等が瞬時に拡散する事により、間違った情報が一気に広まると言う危険性も出ています。
これらは、正確な情報が伝われば非常に有効なビジネスツールですが、一歩間違えれば企業を窮地に追い込むまさに諸刃の剣なのです。