相続税の生前対策

平成２７年からの相続税基礎控除枠の縮小にともない、相続資産税の対策を早期に講じておく必要性が高まってきました。特に、これまで相続税に縁遠かった方たちにも課税の波が押し寄せてくるため、まずは相続税対策の正しい知識を持つことが大切です。

相続税対策は、３つのカテゴリーに分けて対策を行っていきます。

１：遺産分割対策

相続税の節税を考える際に大前提となるのが、遺産分割協議です。どんなに相続対策を施しても、相続発生時の遺産分割協議が難航して相続税の申告までに合意することができなければ、多くの控除制度を利用して節税することができなくなってしまいます。
そのため、まずは事前に親族間で話し合い、誰が何を相続するのかについて、しっかりと話し合う時間をもち、協議した結果を公正証書遺言として残しておきましょう。

２：生前贈与

贈与税の基礎控除など、生前贈与にはさまざまな控除制度が用意されていますのでそれらをフル活用して財産の移行を行ないます。

◆主な贈与税の控除制度◆

・年間１１０万円の基礎控除
・居住用不動産の配偶者控除
・住宅取得資金等の特例
・相続時精算課税制度

３：納税資金対策

節税に関する対策が整ったら、納税するための資金を確保します。相続税は現金一括納付が原則ですから、相続税が発生する方は、事前に現金で納税資金を準備しなければなりません。
通常は、生命保険の死亡保険金を活用することにより、相続時まとまった現金を準備するのが一般的です。