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DVによる離婚における安全配慮について

夫からDVを受けた女性は、出来れば夫と顔を合わせることなく離婚したいと思われるでしょう。
そのような場合、以下のような方法が考えられます。

●協議離婚の場合

DVによる離婚においては、離婚の申し出さえ危険であり、金銭的給付を確保することは非常に困難です。安全上、弁護士に代理人となってもらい、夫と交渉してもらうのが良いでしょう。
そうすることで、避難先を知られることなく、離婚手続きを進めることが可能です。
なお、実際のところ、DV加害者は自己の主張に固執して譲らないことが多く、離婚の条件を話し合うといったことが困難である場合が多いです。
そのため、早い段階で話し合いを打ち切り、DV保護法による保護命令申立、調停申立、離婚裁判を起こし、出来るだけ早く裁判所の判断を仰ぐことが必要です。

●調停離婚の場合

調停に際し、夫の暴力が酷かったことや裁判所で暴力を振るう可能性などを伝えておくと、裁判所内や裁判所への行き帰りに顔を合わせないように、裁判所が配慮してくれます。
また、弁護士が代理人になっている場合には、調停期日に出頭しなくても済む場合もあります。調停成立時には出頭しなくてはなりませんが、その場合にも夫と顔を合わせないように配慮してくれます。
なお、妻が離婚によって自分の支配下から出て行こうとするとき、夫は阻止しようと暴力的になることが予想されるので、保護命令を申し立てることも検討した方がよいでしょう。

●裁判離婚の場合

夫との間で調停離婚が成立しない場合には、離婚裁判を起こすことになりますが、弁護士が代理人になっている場合には、本人尋問の場合以外には出頭する必要がありません。出頭の際にも、行き帰りなどで顔を合わせないように配慮してくれます。また、場合によっては、警備員を配置してくれることもあります。
訴訟中、夫の暴力的傾向が高まることも予想されますので、保護命令の申立ても検討した方がよいでしょう。

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