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内部統制の構築
金融商品取引法の一部である日本版SOX法では、全ての上場企業に内部統制が義務付けられています。
上場を目指す会社は、上場した最初の決算報告時点で「内部統制報告書」、「内部統制監査報告書」の提示、公開が必要となりますので、上場前であっても内部統制の導入、整備に取組む必要があります。
●経営者の意識改革
内部統制構築の事前準備での課題は、第一に「経営者(トップ)の意識改革」と言えるでしょう。経営者が内部統制の重要性を理解していないまま構築を進めても、構築過程において発生する数々の難題を打開する事はできません。
内部統制構築において、経営者の指導力は不可欠といえます。
●中長期的な計画と予算が必要
財務報告に係る内部統制の評価を客観的に行うためには、業務を全て洗い出し、同じ業務を誰が行っても同じ結果が得られるように標準化し、それを、規程やマニュアル、手順書といった文書の作成などによって、可視化をする必要がありますこの文書化という作業までには、非常に大きな工数を要し、資金も必要とされます。そのため、内部統制の導入、整備、運用までは、中長期的な計画と予算が必要となります。
●PDCAサイクル
内部統制の関わるあらゆるマネジメントでは、PDCAサイクルに基づいた流れに基づき、推進される必要があります。
PDCAサイクルとは、製造業などの事業活動において、生産管理・品質管理などの管理マネジメントを計画通りに推進するためのマネジメントサイクルの1つです。
・PLAN(計画):従来の実績や将来の予測などをもとにして業務計画を作成する
・DO(実行):計画に沿って業務を実施する
・CHECK(評価):業務の実施が計画に沿っているかどうかを確認する
・ACTION(改善):実施が計画に沿っていない部分を調べて処置をする
このサイクルに基づき、経営者自らが陣頭にたって内部統制の導入を計画(PLAN)し、・整備・運用(DO)します。
そして、内部統制の有効性を評価(CHECK)することによって、重大な欠陥や問題点がある場合は、早期に是正(ACTION)しなければなりません。
内部統制を取り巻く環境は、企業の内外で変化していますので、サイクルを回すことによって改善を続ける必要があります。
このように、継続的な改善を図ることによって、より完成度の高い形へと構築していくことが大切です。
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