コンプライアンス導入の注意点

コンプライアンスは企業経営のリスクを減らすものであり、同時に誠実で信頼される企業風土をつくる取り組みです。それは企業の意思決定を速め、経営をぶれないものにする、成長のために欠かせない理念なのです。コンプライアンス経営を進めるには、まず、経営者がそのことを十分に理解しなければなりません。

●外部の専門家

ある程度の歴史のある企業、業界の場合、コンプライアンス違反を生みかねないような慣習が当然のことになっていて、なかなか自分たちでは気づかないというケースもあり得ます。また、中堅・中小企業などでは、コンプライアンスに関するノウハウを一から学ぶ余裕がない、人材がいないという場合も考えられます。そういった場合に活用したいのが、外部の専門家、専門企業です。コンプライアンス導入を手助けしてくれるスペシャリストや専門サービスには以下のようなものがあります。

・弁護士、公認会計士、社会保険労務士、弁理士など
・コンプライアンス関連のコンサルタント会社
・コンプライアンス関連の研修会社
・省庁・自治体などの公的窓口

●継続的な取り組み

コンプライアンス体制は一度システムを作ればそれで目的が達成されるというものではありません。少しでも気を緩めると、目先の利益のために法令や倫理を軽視する考え方がすぐに芽を出してしまうと考えておく必要があります。コンプライアンスは、不断の取り組みによってのみ成果をあげられると言えるでしょう。