駐車場内の事故でむち打ち等の怪我をされたものの、軽微な事故であることを理由に相手方保険会社が治療費の支払いをしないため、自費で通院されている方が相談に来られました。駐車場内での事故や対向車同士のすれ違い事故等、損傷状況が軽微な事故の場合、保険会社から治療費の支払(一括対応)を拒まれることがままあります。この事件でも、交渉での解決は困難であったため、訴訟を提起することになりました。訴訟では、衝突状況がわかるドライブレコーダーの映像やカルテ、本人の陳述書等の証拠を提出し、無事、自費通院中の治療費や慰謝料を認めさせる形で和解することができました。

自転車で車と衝突し、足の骨折等をされた方がいらっしゃいました。後遺障害の申請を行い、12等級を獲得しました。後遺障害が認定された場合、「逸失利益」という損害項目が争点となることが多くあります。逸失利益は後遺障害が認定されたことによる将来的な収入の減少分や労働能力の低下分を損害として評価したものです。もっとも、どのくらいの将来期間、収入の減少等が続くかは、後遺障害の内容や業務内容等により変わってきます。12級では10年程度に制限されることもあります。この事件では、交通事故紛争処理センターのあっせん手続を利用しましたが、類似の裁判例を引用しつつ具体的な業務の内容を立証し、交渉段階から増額した逸失利益の金額で和解することができました。